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  • 執筆者の写真坂口弘行

公立大学無償化の流れをうけて

先日、東京都立大学の授業料が無償化されることが発表されました(東京都在住者限定、所得制限あり)。大阪府、兵庫県においては、大阪府立大学、兵庫県立大学で同等の対応が取られています。


この流れを受けて、近いうちに全国の国公立大学が無償化されることも考えられます。私立大学に四年間通えば、学費は安くても400万円程度はかかりますので、当然ながら、国公立大学の人気が上がります。もしもそれが現実になった場合に何が起こりうるのか、想定してみました。


・私立大学が大幅な変革を求められる

・大学生の生活が大きく変わる

・全国的に浪人生が増える


私立大学については、近年の学生数の減少から、経営難に陥っている大学が全国に多々あります。それに加えて私立人気が低下してしまえば、経営統合、大学の公立化など様々な変革が問われることになりそうです。世界の有名私立大学のように、企業と強く連携し、高収入の就職を保証するような大学も出てくるかもしれません。


また、大学の授業料が無償となっている国を見てみると(例えばドイツなど)、多くの年月をかけて大学を卒業する学生が多いようです。学費が無料であるため、社会活動をしたり、仕事をしたり、学生のうちに社会経験を積むことが可能であるのがその理由です。また、授業単位の取得が厳しいのもそれらの国の特徴です。ドイツでは、同じ単位を二回落とすと即刻退学になるようです。無償化になった場合は、日本でも同じようなスタイルになるかもしれません。(現在では、無償期間は四年間限定、留年してしまうと取り消し。)


次に、国公立大学に合格できなかった方が現役で私立大学の進学にこだわらず、浪人をする、そのような人が増えることが考えられます。学費面を考えると当然のことです。


いずれは「社会に出る前に長い時間をかけて経験を積みたい人」「短期間で大学を卒業、すぐに社会に出たい人」の二極化がすすむのかもしれません。これらは全て推測の話にしぎませんが、無償化の流れがどうなるのか、今後も注意して見ておきたいと思います。


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